最近よく聞くSTEAM教育
どのような教育かご存じですか?

STEAM教育ってどんな教育なんだろう?

STEAM教育ってプログラミングのことでしょ

STEAM教育はプログラミングの勉強じゃありません!
よく知らないって方にもわかるように解説していきます
STEAM教育とは簡単に言うと
「Science(科学)」「Technology(技術)」「Engineering(工学)」「Art(芸術全般)」「Mathmatics(数学)」の頭文字をとった造語です
理数科目と実学(生活に役立つ学問)のスキルに
アートやデザインの考え方を織り交ぜた教育方法です

理数系にアート??
あまり耳なじみしませんね

耳なじみしなくて当然です
今までになかった発想で新しいものを生み出すことこそ
STEAM教育の神髄なんです!
これからより深くSTEAM教育について学んでいきましょう
STEAM教育の前進、STEM教育とは

STEAM教育は2010年頃からアメリカ(シリコンバレー)を中心に広がった活動です
その前進にあたるのがSTEMという概念で
文字通りSTEAMからA(アート)を除いた考え方です
このSTEM教育が2000年代に教育界で提唱され
バラク・オバマ元アメリカ大統領が今後の教育方針に掲げたことで
世界に定着しました
【対象】小学校から大学までの生徒
・今後、より不足すると予想される理系職種の人材確保
・女性及びマイノリティの技術者育成
STEM教育は理数科目と実学(生活に役立つ学問)のスキル向上を目的とした教育でした

とても簡単にいうと理数科目の勉強を頑張ろう!ということです
その考え方をベースにアートの要素が加わり
理系・文系の垣根を飛び越えて学びを深める新しい教育方針がSTEAM教育です
アートやデザインが重視される事例


今、ビジネスの世界でもアートやデザインが重要視されています
教育分野にかかわらずビジネスの世界においても
アートやデザインが重要視されています
実際に2010年以降GoogleやFacebookといった大手企業が
デザイナーを創業者とするスタートアップ企業を買収しています
以下日経クロステックに掲載されたGoogleの事例です↓
https://xtech.nikkei.com/it/atcl/news/14/082500539/
日本企業でいうと
私が働く日本アイ・ビー・エムでも
デザイナーを積極的に採用しています
以下日経ビジネスに掲載された米IBMの記事です↓
https://business.nikkei.com/atcl/report/15/061700004/071900130/
現に私と同時期に入社した方も
芸術大学を卒業したデザイナーでした
この章で何が言いたいかというと
ビジネスでデザイナーの思考が求められているのだから
STEAM教育を通じてデザイナーの思考を学び
世界に求められる人材を育成しましょう!と言うことです
日本の中高生の理系科目に対する意識

文部科学省が公表しているデータによると
中学生になると理数科目が楽しいと感じる生徒が激減することが読み取れます

また、理系職種の人材が不足している中
数学や理科を使う職業に就きたいと言う中学生の割合はとても低いです

以上のデータから
中学生以上の学生に理数科目を好きになってもらうことが急務となっています
そこで登場するのがSTEAM教育の概念です
「Science(科学)」「Technology(技術)」「Engineering(工学)」「Mathmatics(数学)」の知識が
複雑に混ざり合った現代社会の問題に「Art」を取り入れて
広く横断的に学ぼうという試みが始まっています
※文部科学省では「Art」をリベラルアーツと考え
芸術、音楽、文学、歴史に関わる学習と広く定義しています
【参照】文部科学省HP
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/mext_01592.html
STEAM教育の目的

以降では、より詳しくSTEAM教育について書いていきます
少し難しい内容も含まれます
STEAM教育の目的は
人間を大切にするという思想です
科学技術の発展をもって現代社会は成長してきました
しかしその中で
ブラック企業で酷使されたり
成長のためなら我慢をするのが美徳とされたり
受験が全てだと幼い頃から勉強を強要されたり
人間の尊厳が損なわれていた時代だったのではないでしょうか
改めて一人一人を大切に想うのがSTEAM教育の目的です
受験のために勉強を押し付けるのではなく
座学のみで一方的な学びを提供するのではなく
子どもを尊重し自ら学んでいくことを目的としています
STEAM教育のマインドセット(考え方)

STEAM教育では
次々とイノベーションを起こすイノベーターのマインドセットが必要とされます

カタカナばっかりでよくわかんないなあ
分解して解説すると
イノベーションとは新しいものを生み出すことです
イノベーターは新しいものを生み出す人です
そんな彼らはどんなマインドセット(考え方)を持っているのでしょうか
・型にはまらない
・ひとまずやってみる
・失敗して、前進する
STEAM教育では子どもたちにこのような考え方を身につけてもらいたいと考えています
最近のニュースを例に挙げて考えてみましょう
先日、キャリーケースのように転がして持ち運べるランドセル用の棒を小学生が発明しました
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2204/20/news081.html
まさにこれこそイノベーターのマインドセットです
今までのランドセルは背負うものという型にはまらない発明です
アイデアで止まらず発明して販売までひとまずやってみました
失敗をしたかはわからないですが、
数多の批判コメントにもめげず自分達の信念のもと前進し続けています
STEAM教育を通して
このようなマインドセットを持った子どもたちを育てていきたいと教育者は考えています
STEAM教育の思考方法

STEAM教育では
「デザイン思考」と呼ばれるデザイナーの方法論を駆使して物事を考えます
デザイン思考とはものづくりの思考方法です
・なぜ作るのか(Why)
・何を作るのか(What)
・どうやって作るのか(How)
今まで論理的に物事を考えることが大事だとされていましたが
STEAM教育では上記のプロセスから生まれた直感を最優先します
デザイン思考にも型があります
この型に当てはめて学びを深めていきます
①リサーチ
②分析
③シンセサイズ(統合)
④ビルド
⑤テスト
STEAM教育を始めよう
今後、STEAM教育はより広まっていくことが予想されます
難しい点もあったと思いますが
理系・文系にとらわれず広く学んでいく教育であると覚えておいてください
その形態は座学ではなく
生徒自身が自分で考え学んでいく自学であると言うことです
この記事を書くに関し以下の本を参考にしました
興味のある方は合わせてお読みください↓
STEAM教育が広まるには地域差・学校差があると思います
このブログではその差をなくすため
お家で簡単に学びを広げられる「おうちSTEAM」を発信していますので
ぜひご確認ください
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