
こんにちは、クワトラケのニケ@KuwathraceNikeです
年間1000冊以上読み聞かせをする2児の母である私が本業のエンジニアの知見を活かして「STEAM教育」に役立つ絵本を紹介しています
夏といえば夏休み!
夏休みと聞くだけで、麦わら帽子に虫取り網、タンクトップの少年が思い浮かびますよね
筆者もPlayStationの『ぼくのなつやすみ』大好きでした
ということで、今回は昆虫がでてくる絵本特集です
この記事では、
・都会に住んでいてなかなか虫取りができないけど、絵本で虫に興味をもってほしい
・学校で学ぶ生物の内容について早期から学んでおきたい
・虫嫌いのママパパでも楽しく読めるかわいい絵本がほしい
・昆虫の生態から人の役に立つ新しい科学技術を発見したい
といった方に向けて、身近な虫からあまり見たことのない珍しい虫まで、
虫本来の姿が学べる写真絵本からデフォルメされたかわいい絵本まで、
さまざまな虫の絵本を年齢別に紹介します
これまでたくさんの絵本を子どもたちに読み聞かせてきた親としての知見と、エンジニアとしての科学的な知見を活かして
- 0~2歳では、テントウムシやダンゴムシといった虫の名前を覚えられて、自然を身近に感じられる絵本
- 3歳では、短めのストーリーで虫の科学に興味が持てる物語絵本
- 4、5歳以降では、昆虫の種類やその生態について学べる科学絵本
を基準に11冊厳選しました

紹介するすべての本を1歳娘と4歳息子と実際に一緒に読んでいます
といっても万人が読んでる人気の絵本が知りたいという方はこちら!
やはり、虫といえばこの本ですよね
誰もが読んだことがある不朽の名作!
お外にでるようになったらさっそく読みたい0-2才向け絵本
この時期の子どもたちは、まだ、言葉はスラスラと話せないけれど、周りの大人の話し声を聞いて日々成長しています
なかなか落ち着いて読み聞かせをできないかもしれませんが、この時期の発達に「読み聞かせ」は重要です
0-2才の時期に読みたい、はじめてのむしさんに触れられる絵本を3冊紹介します
本物の虫が苦手な人でも大丈夫なほどかわいい♪『むしいろいろかくれんぼ』

1冊目は0歳から楽しめる『むしいろいろかくれんぼ』です
左ページはシルエットクイズのようになっていて、ページをめくると虫がドーンと現れます
虫の名前を覚えるのにうってつけの絵本です

虫嫌いさんでも読めるかわいい絵本です
虫の種類や植物についても学べる『むしさんどこいくの?』

お次は、『むしさんどこいくの?』です
かわいいイラストですが、昆虫絵本作家さんだけあって、とても忠実です
絵本のストーリーはテントウムシやちょうちょ、バッタといった身近な虫がお散歩しているところに「どこいくの?」と声を掛けます
みんなどこに行くんでしょうね?
テントウムシだけでも6種類描かれており、同じテントウムシでも様々な種類を学ぶことができます
背景に描かれている植物も子どもたちが近所の道で見つけるであろうものばかりで、絵本と現実世界を繋げやすい工夫がされています

ひゃーーーーーー

娘がとっても気に入って、ずっと読んでくれともってきます
貼り絵がなんだかノスタルジックでかわいい『あ、むしさん』

0~2歳向け絵本最後は『あ、むしさん』です
みやまつともみさんは貼り絵絵本を多数発売されていて、小さな子どもから大人まで人気の高い作家さんです
『あ、むしさん』も貼り絵でできており、よく見ると色の違う細い紙をいくつも貼って虫を表現していることがわかります
美しいイラストで大人も楽しめること間違いなしの1冊です
『こどものとも0.1.2』シリーズは0~2歳の子どもたちが読むことを想定して、少し硬い紙を使用しています
そのため、幼い子が扱っても破れないのがおすすめポイントです!
「破られるのが嫌だから本はちょっと…」という親御さんでも心配いりません!
『あ、むしさん』は「こどものとも0.1.2」という月刊誌から2020年5月に販売された絵本なので図書館などで借りて読むことをおすすめします
また、『こどものとも0.1.2』は毎月0~2歳向けの絵本を発行していますので、気になる方は以下もご覧ください


あばーばぶ

バッタさんがぴょーんとするところで娘もぴょーんってやるのが、親バカですがかわいいです
ストーリーが理解できるようになったら読みたい3才向け虫の絵本
3歳は、たくさんの言葉を覚えて、自分でストーリーをつくってお話しするようになります
そんな3歳児にぴったりな昆虫の物語絵本を紹介します
※少しリアルな絵本も増えるので、苦手な方はご注意ください
カブトくんとこんちゃんのひと夏の思い出に胸が熱くなる『カブトくん』

3歳向けの物語絵本は『カブトくん』です
冬のある日、こんちゃんは山で巨大なカブトムシの幼虫をみつけて、家で飼い始めます
冬に持ち帰った幼虫は、夏に子どもサイズの成虫に成長します
こんちゃんはそのカブトムシを「カブトくん」と名付けて毎日仲良く遊びます
『カブトくん』では、子どもサイズのカブトムシがうまれるというありえそうにない話ですが、幼虫から半年以上かけて成虫になる過程を学べます
後に、カブトくんは森での生活を懐かしむようになるのですが、カブトくんたちはどんな所に住んでいるのか、住む場所(生息地)についても学べます

カブトくん樹液が飲みたくなっちゃったのかな

カブトくんとこんちゃんの友情に大人は胸が熱くなりました
もし、だんごむしが空を飛んだら??『だんごむしそらをとぶ』

3冊目、子どもに身近なダンゴムシの絵本から『だんごむしそらをとぶ』を紹介します
いつも地面で葉っぱばかり食べているダンゴムシは空にあこがれを持っています
ある日見つけたトンボの羽根を使って「そらとぶマシン」を作ります
空に飛び立ったダンゴムシは何をみるのでしょう
『だんごむしそらをとぶ』では、ダンゴムシの特性や空を飛ぶ昆虫の特性を学ぶことができます

ケケちゃんもトンボの羽根でとべるかな?

ダンゴムシは何万年もかけて地面で生きることに特化して進化してきたんですから、
空での生活はやっぱり厳しいですよね……
昆虫さがしに子どもたち興味津々!『あれあれ?そっくり』

続いてご紹介するのは『あれあれ?そっくり』です
こちらは、木々が生い茂る森の写真の中に擬態した昆虫が出てくる絵本です
虫探しに没頭すること間違いなし!
葉っぱや枯れ葉、枝、花に擬態するいろいろな生き物を知ることができます
絵本の作者いわく、昆虫は世界で一番かくれんぼが上手な生き物だそうです
彼らの食べられないように進化してきたその栄華をとくとご覧あれ!

こんなところにいたーーーーっっ
あいうえおを学びながら昆虫も学べる『むしのずかん ものしりあいうえお』

『むしのずかん』は、物語絵本ではないですが、3歳くらいのお子さんから是非読んでもらいたいので、このタイミングで紹介します
分厚いリアルな写真の図鑑はちょっとまだ早いかなというお子さんでも楽しめます
『むしのずかん』では、「あ」から「ん」まで1文字1匹、虫の種類と特徴を教えてくれます
リアルな昆虫の本が多い中、『むしのずかん』は15cmx15cm程度の本の大きさも、色鉛筆で描かれた昆虫のイラストも、なにからなにまでカワイく作られています
幼いお子さんや虫が苦手な大人の方でも気に入ること間違いなしの図鑑です

あっあっあっ

1歳の娘が気に入って、何度も読んでくれとせがみますw
昆虫を詳しく学べる4-5才向け科学絵本
4歳以降はいろいろなことに興味をもち、少し難しいことでも理解できる年齢です
道でダンゴムシやテントウムシなどを見つけたら、絵本や図鑑で調べてみるといいですね!
親子で楽しめる昆虫の科学絵本を4冊ご紹介します
ダンゴムシ博士になれる『ぼくらはもりのダンゴムシ』

4歳(もしくはもう少し早くても大丈夫です)から読んでもらいたい科学絵本、一冊目は、『ぼくらはもりのダンゴムシ』です
先ほどの『だんごむしそらをとぶ』と同じ作者、松岡達英さんが書かれた絵本で、よりダンゴムシに詳しくなれます
子どもにとって身近な生き物であるダンゴムシから昆虫の世界へ飛び込んでいきましょう
『ぼくらはもりのダンゴムシ』では、わかりやすく簡単なストーリーとともにダンゴムシの生態について詳しく学べます
何を食べるのか、どんなうんちをするのか、オスやメスの見分け方、交尾の方法、産卵についてなど盛りだくさんです
まず身近な生き物について学ぶことで、科学が机上の学習だけではなく、生活に根差したものだということに気づけます
また、ダンゴムシの体はとても硬いので、ほぼ天敵はいません
どうして硬く進化したのか、どんな成分で硬くなっているのか自分でなぜなぜと調べていくことで科学の力を養えます

わーなんだこれ~~

ちょっとママさすがに無理やわ><
ダンゴムシ裏返したらお腹に赤ちゃんうじゃうじゃいるのは見てられへん
(内容はとても良いのですが、1ページどうしても注視できない絵がありました)
世界の綺麗な甲虫が楽しめる!『甲虫のはなし』

4~5歳には『甲虫のはなし』をおすすめします
甲虫とは「6本のあしを持つ昆虫の中で、特に硬い前羽をもつ虫」とされています
本の中ではそんな甲虫の生態を紹介しています
「はしる甲虫」「ジャンプする甲虫」「およぐ甲虫」など様々な甲虫が登場します
様々な甲虫を知りながら、どうして速く走れるのかな?どうして自分の体の何倍もの高さまでジャンプできるのかな?と考えをめぐらしてみましょう
その虫の特性を応用して速く走るマシンが作れないかな?と様々な分野に応用しながら思考することこそSTEAM教育です

ニジイロクワガタ綺麗だね!

虹色だと目立って食べられないのかな?
森にレストランが開店?!お客さんはだれ?『じゅえきレストラン』

3冊目は『じゅえきレストラン』を紹介します
私がいつも育児の参考にしている本『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』の著者、小川大介先生のおすすめで読んでみました
『じゅえきレストラン』では、樹液を出す木をモニタリングして、そこに集まる虫たちの珍しい姿を写真におさめています
樹液に集まる虫の名前を覚えられるのはもちろん、その虫たちを狙う捕食者の姿も捕えています
食物連鎖の話も親子でできるといいですね!
他にも、虫によって異なる、樹液の飲み方についても書かれています
蝶はストローで飲んで、カブトムシはブラシで吸い取るといったように虫たちの体の構造についても学べます
『じゅえきレストラン』を読んだら、どうして樹液をつくるんだろうと植物に目を向けるとより学びを深められます

ケケちゃんもちょーちょみたいにチューチューするー

じゃあ、りんごジュースいれてあげるよー
オオカバマダラの渡り、科学とアートが融合した絵本!『旅する蝶』

最後に紹介するのは『旅する蝶』です
『旅する蝶』はオオカバマダラという蝶がカナダで生まれ五大湖やナイアガラの滝、アメリカの大都市を通って暖かいメキシコで冬を越す様子を描いています
この絵本はオオカバマダラがどうして移動するのかなどを詳しく教えてくれる絵本ではありません
ビビッドな配色の美しい絵で描かれたオオカバマダラと共にアメリカ縦断を楽しむアート要素の強い絵本です
文字量は少ない絵本ですが、様々な疑問が生まれ、オオカバマダラについて思考を深めるのにぴったりな絵本です
どうして4000kmも大移動するのだろう。その地で暮らせるよう進化すれば良いのではないか
北上に3、4世代、時間を要するのになぜ毎回同じルートで移動できるのだろう
北上する世代は2~6週間しか生きないのに、南下する世代は6~8か月生きられるのはどうしてだろう
これらの謎はまだ未解決です
様々な未解決な謎に対して、子どもたち自身が仮説をたてることができたらどんなに楽しいことでしょうか
そんな高尚な遊びが楽しめて、大人もはまってしまう絵本です
ちなみに、文章は英語でも書いてあるのでおうち英語にもぴったりな科学絵本です
英文も1音節3単語程度で構成されていてとてもリズミカルです

蝶の移動と聞くと、ネブラスカに留学していた年の10月、玄関扉を開けると蛾(おそらくツマジロクサヨトウ)が何百匹と押し寄せてきて、家の中のすべての電灯を飛び回っていたのを思い出します
そこから数週間、夜中にパソコンをいじっていると画面や顔に蛾がぶつかってきて、鱗粉を振りまくのでアメリカって蛾までスケールが違うなあと感じました
昆虫の生態から学べることは無限大!
以上、昆虫の絵本を年齢別に11冊紹介いたしました
今回は以下の観点でおすすめな絵本を集めました
- 0~2歳では、虫の名前を覚えられて、自然を身近に感じられる絵本
- 3歳では、短めのストーリーで虫の科学に興味が持てる物語絵本(例外あり)
- 4、5歳以降では、昆虫の種類やその生態について学べる科学絵本
昆虫の生態から今後より多くの技術が人間世界で活かされることでしょう!
興味を持った絵本があったら是非読んでみてください
以下の小学館が運営するサイトでも虫の絵本を紹介していますので、併せてご覧ください
虫の絵本おすすめ17選|子どもに人気の虫の絵本や図鑑をプロが厳選&解説!
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