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文字量 | 少 | 多

こんにちは、クワトラケのニケ@KuwathraceNikeです
年間1000冊以上読み聞かせをする2児のママであるライターが
本職であるエンジニアの知見を活かして
STEAM教育におすすめな絵本を紹介する企画
『親子で読みたいSTEAM絵本』
今回は5歳から6歳のお子様をもつ家族に大人気の
『かがくのとも』シリーズの2022年6月号
『ほたるのひかりかた』をご紹介します
読んでみたレビューに合わせて
ホタルはなぜ光るのかも併せて解説しますので
科学の学習に役立ててください
STEAM教育とは・・・
Science(科学)
Technology(技術)
Engineering(工学)
Art(芸術・人文)
Mathmatics(数学)
以上の科目の頭文字をとった造語で
科目の垣根を超えて学ぶ横断的な教育法です
STEAM教育をもっと深く知りたい方は以下の記事をお読みください↓
作者について
『ほたるのひかりかた』の作者は今津奈鶴子(いまづなつこ)さん
監修は大場裕一(おおばゆういち)さんが担当されています
今津奈鶴子
油彩画家。武蔵野美術大学大学院美術専攻油絵コース修了。コケを中心に植物や昆虫を描いている。主な出版物に『図鑑NEOきのこ』(巻頭扉絵担当・小学館)、「かがくのとも」に『こけをみつけたよ』(2019年10月号)がある。
かがくのとも ながめるかがく
大場裕一
1997年、総合研究大学院大学大学院生命科学研究科博士課程修了。博士(理学)。ホタルをはじめ発光生物についての著書多数。『恐竜はホタルを見たか』(岩波書店)、『光る生き物の科学』(日本評論社)、『世界の発光生物』(名古屋大学出版会)など。中部大学応用生物学部教授。
かがくのとも ながめるかがく

私は大場裕一さんの『ホタルの光は、なぞだらけ』も大好きで
その本を通じてホタルの勉強をしました
日本で有数の発光生物学者さんです
絵本のあらすじ


薄い絵本ですがこれを読めばホタル博士になれる本です
『ほたるのひかりかた』では以下の内容が学べます
・ホタルの住む場所
・オスメスの光り方やサイズ、発光器の違い
・ホタルの捕まえ方・観察の仕方
・オスのホタルの同時明滅
・ホタルの光る間隔
・ホタルの交尾・産卵
・ホタルの幼虫がサナギ、成虫と変態していく過程
ライターのひとりごと
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ここからはママ・エンジニアとしての主観を織り交ぜたレビューです!
私は毎年プライベートでホタルを見に行くくらいホタルが好きなので
今年の『ちいさなかがくのとも』と『かがくのとも』の両方がホタル特集だと知った際には
ポストに投函されるのを子どものようにわくわく待っていました
個人的な評価だと「おもしろさ」は★5つです
この28ページの薄さの絵本で前述の情報量を学べるんです!
絵もしっかりとした発色の油絵が大変綺麗で
ぱっと光っては消える、ホタルの光りの鮮やかさ・はかなさを表す技法として
油絵以外考えられなかったんだろうなと思わせるほど美しいです
しかし、4歳の息子の食いつきがいまいちだったので★4つにしました
対象年齢に達していないからという理由も大きいと思いますが
起承転結のストーリーではなく、
うちわでの捕まえ方やホタルブクロにいれてみるというあたりが冗長で
幼児の集中力が保てませんでした
少し年齢のあがった小学生であれば情報量と集中力のバランスがとれるのではないかと思います
「STEAM要素」は満点です
頭文字S(サイエンス・自然科学)が絵本(アート)を通して複合的に学べます
科学の学習としても十分な情報量なうえ
油絵はとても綺麗で申し分ありません
ホタルはなぜ光るのか?

絵本の中でも解説されています、
ホタルはなぜ光るのか解説します
『ほたるのひかりかた』監修大場先生は
「ホタルはなぜ光るのか?」をその役割・しくみ・進化にわけて解説しています
ホタルの光の役割
ホタルが何のために光っているのかはまだわからないことが多いです
今わかっているホタルの光の役割は以下です↓
1. 子孫を残す相手をみつけるため
2. 美味しくないと警告するため
ホタルが光るしくみ

ホタルはどのような仕組みで光っているのでしょうか
ホタルは上記のイラストのように
ルシフェリンとルシフェラーゼの化学反応で光っています
ルシフェリン
化学反応で酸素とくっつき光を出す物質
ルシフェラーゼ
この反応を助けるタンパク質
ホタルが光るようになった進化の過程
ホタルはどのような進化を経て光るようになったのでしょうか
ホタルの祖先の昆虫が現れたのは、
5000万年前から1億年前の
恐竜がいたころだそうです
そのころに
ルシフェリンとルシフェラーゼを獲得して光り始めました
ルシフェラーゼはもとは、
体の脂肪を燃やすはたらきにかかわるタンパク質でした
進化の過程でそのタンパク質の遺伝子に変化が起き
ルシフェラーゼができあがったそうです
ホタルがなぜ光るのかについて簡単に解説しました
より詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください
↑こちらでは大場先生の『ホタルの光は、なぞだらけ』も紹介しています
ホタルを見に出かけよう

絵本やネットでホタルについて詳しくなったら
是非実際のホタルを見に行きましょう
以下でホタルの名所大阪府箕面市のホタルスポットをまとめています
今年も勝尾寺川でたくさんのホタルの同時明滅を確認できました
レビューまとめ
いかがでしたでしょうか
『ほたるのひかりかた』を読んで
親子一緒にホタルの科学を学んでみましょう
『かがくのとも』は書店やamazonで1冊ごと購入するか
福音館書店公式HPで定期購読で申し込むことができますので
是非読んでみてください
※2022年6月追記 こちらバックナンバーになりますので既に購入できない可能性があります
図書館で借りて読むことをおすすめいたします
こちらのブログではSTEAM教育におすすめな絵本や児童書を紹介していますので
他の記事も是非ご覧ください
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