
こんにちは、クワトラケのニケ@KuwathraceNikeです
年間1000冊以上読み聞かせをする2児の母である私が本業のエンジニアの知見を活かして「STEAM教育」に役立つ絵本を紹介しています
最近、都会に暮らす方が多くなり、木々のにおいだったり、山登りの達成感を味わうことが減ってきましたよね
今回は、自然の中で遊びたくなっちゃうような、山や森、木に関する絵本を集めました
STEAM教育について
【5分で読める】STEAM教育とは?何を学ぶの?簡単に解説
自然を楽しむ絵本特集
【STEAM絵本】虫取りに行こう!昆虫科学絵本/0~5歳向けおすすめ11選
\花の絵本/
【STEAM絵本】実際に育てたくなる!花の科学絵本/0~5歳おすすめ12選
\花以外の植物の絵本/
【STEAM絵本】花より面白い!植物の葉や根に注目した科学絵本/0~5歳おすすめ12選+α
\野菜に特化した絵本/
【STEAM絵本】種類や育ち方を学ぼう!野菜に関する科学絵本/0~5歳おすすめ12選
この記事では、
- 都会に住んでいてあまり自然に触れる機会のない方
- 過ごしやすい季節なので自然の多い場所に出かけようとしている方
- 絵本から科学的な知見を学びたいと思っている方
に向けて「山・森・木」の科学絵本を年齢別に紹介します
これまでたくさんの絵本を子どもたちに読み聞かせてきた親としての知見と、エンジニアとしての科学的な知見を活かして
- 0~2歳では、木に実がなったり、葉が落ちたりといった自然現象を視覚的に理解できる絵本
- 3歳では、短めのストーリーで山や森にまつわる物語絵本
- 4、5歳以降では、自然をピンポイントにより深く学べる科学絵本
を基準に10冊厳選しました

紹介するすべての本を1歳娘と4歳息子と実際に一緒に読んでいます
といっても万人が読んでる人気の絵本が知りたいという方はこちら!
大人気『100かいだてのいえ』シリーズの森バージョンです
個人的にはクマがジャンベ作っている階がマニアックで大好きです
お外にでるようになったらさっそく読みたい0-2才向け絵本
この時期の子どもたちは、まだ、言葉はスラスラと話せないけれど、周りの大人の話し声を聞いて日々成長しています
なかなか落ち着いて読み聞かせをできないかもしれませんが、この時期の発達に「読み聞かせ」は重要です
0-2歳の時期に読みたい、自然を身近に感じられる絵本を3冊紹介します
ちいさなゆびでスライドすると果実がみのる『ようせいたちのもり』

まず、紹介するのはイタリアの絵本『ようせいたちのもり』です
こちらしかけ絵本で、スライドすると果実が実ったり、森の中に隠れていた動物が顔をだしたりします
木に果実が実ること、森に住む動物のこと幼い子供たちが自然を感じるのに適した絵本です
また、イタリア人作家の絵本なので、日本の絵本では見かけないビビットな配色でとても素敵です
※2022/9/6追記 amazonからは購入できない場合があります
その際はWorld Library公式サイトからの購入をおすすめします

ばっばっ

赤ちゃん用絵本ですが、とってもおしゃれ!
赤ちゃんも大人も大満足の絵本です
木々が揺れるオノマトペが気持ち良い『さわさわ もみじ』

次に紹介するのは『さわさわもみじ』です
葉が色づいた木々が「さわんさわん」揺れて、様々な色のもみじが風に乗って「さわさわ」飛んでいきます
秋の美しい情景をリズムの良いオノマトペで表現している絵本です
発達心理士の今井むつみ教授は著書『親子で育てる 言葉と思考力』で「オノマトペは音から意味を連想できるので、子どもは、意味を推論しやすいのです」と言語習得におけるオノマトペの重要性について書いています
落葉する様子を0~2歳の子どもたちが理解するのにぴったりな絵本ではないでしょうか

あーーたーー

娘は本の中に登場する子どもが気に入ったようです
木々と昆虫は共に生きている『はっぱのおうち』

3冊目に紹介するのは、『はっぱのおうち』です
雨が降ってきたのでさちは「はっぱのおうち」で雨宿りすることに
そこには、カマキリ、チョウ、コガネムシなどの先客がいました
小さいころ、木の下で雨宿りをした経験を雨のにおい付きで鮮明に思い出します
はっぱでできたお家は人間だけでなく、虫たちもごひいきにしているようです
こちらの絵本を読んで虫に興味を持ったら、昆虫の絵本も読んでみてください
自然を楽しむ絵本特集
【STEAM絵本】虫取りに行こう!昆虫科学絵本/0~5歳向けおすすめ11選

ぱーぱーばー

ニカちゃんはさちちゃん大好きだね
ストーリーが理解できるようになったら読みたい3才向け虫の物語絵本
3歳は、たくさんの言葉を覚えて、自分でストーリーをつくってお話しするようになります
そんな3歳児にぴったりな山や木に関する物語絵本を紹介します
山の木々の移ろいを楽しむ『ぼくたちのやま』

次にご紹介するのは、『ぼくたちのやま』です
雪山の絵から春、夏、秋また冬と、同じ角度から同じ山を描いている絵本です
この絵本は文章はそれほど多くありません
多くを語るわけではないのに、視覚と聴覚に訴える描写でぐっと感動させるものがありました
「綺麗な山だね」「山って1年のうちにこんなにも移り変わるんだね」と語りかけながら読みたい絵本です

家の横の山は今日は濃い緑色の山だったよ

へ~よく見てるね
山の中で静けさの中に聞こえる音と匂いの描写が秀逸『夜をあるく』

次に紹介するのは、『夜をあるく』です
フランス人作家マリー・ドルレアンさんの作品です
早朝に暗闇の中を家族で歩いていきます。頂上には何が待っているのでしょう
一面薄暗い世界から一転する結末がとても素敵な絵本ですが、道中で感じる「草の匂い」や「虫の声」といった五感に根差した表現こそ、この絵本の醍醐味です
自身も山の中に足を踏み入れたような錯覚におちいります
書面は全体暗い色で描かれていますが、よく見るとシラカバの木の間からたくさん動物が覗いていたり、登山道ではない場所にはシダ植物が生い茂っていたり
満天の星のページでは星をただ散りばめただけではなく、天の川にはしっかりと夏の大三角が描かれています
植物や動物、鉱物、星座にまで話を広げられる読み込みがいのある絵本です

科学絵本としても物語絵本としてもとっても素敵でした
山の上に高木がない理由を調べよう『ポレポレやまのぼり』

次に紹介するのは、『ポレポレやまのぼり』です
ポレポレ(pole pole)とはアフリカ大陸西部の国々で話されるスワヒリ語の言葉で「ゆっくり」という意味です
『ポレポレやまのぼり』は様々な動物たちがポレポレ、山に登る話です
大荷物でやってきたやぎくんのカバンの中身はなんだろうとストーリーに思いをはせるのも楽しいですが、美しい山の絵が実際の山に忠実で学びが多いです
高い山の上には高い木がありません
標高が上がると麓にはあった高木がなくなり、低い草花だけとなります
より標高が上がると低い草花も育たなくなり岩だけとなります
木々が生えなくなる高度が森林の育つ限界なので「森林限界」と呼ばれるのです
『ポレポレやまのぼり』では、何気ない登山のストーリーの後ろで「森林限界」が描かれています
「どうして、木がなくなるのかな?」「頂上の岩はなんていう岩」かなとお子さんに質問すると思考を深める良い機会となるのではないでしょうか

日本の山だったら花崗岩かな?
ポレポレ言ってるから、キリマンジャロかな?そしたら粗面岩かも!

ちりまんだろ?
木を知る『木』

次におすすめするのはその名の通り『木』の絵本です
木が土から水を吸って大きくなり、新たな芽がなる樹木の成長の過程を絵本にしています
途中、木にできるこぶの話をしています
「むかしと いまが いっしょに いきをしている 木のこぶこぶ」という文章があるのですが、これは癌腫病(がんしゅびょう)と呼ばれる木のガンらしいです
剪定や枝が折れた切り口から細菌が侵入して起こる病気です
病気になっても生きている=「むかしといまがいっしょにいきている」ということなのでしょうね
樹木の生命力にとても感銘を受けます
ただ立っている木からでもたくさんの学びがあるとわかる絵本です

ケケちゃんもたんこぶできたことあるよ!

この絵本、かの有名な『おおきなかぶ』の絵を描いた佐藤さんと『はなをくんくん』の訳者木島さんがタッグを組んだ絵本です
それはそれは良い絵本なわけですよ!
自然の移り変わりを詳しく学べる4-5才向け科学絵本
4歳以降はいろいろなことに興味をもち、少し難しいことでも理解できる年齢です
親子で楽しめる森や山、木に関する科学絵本を3冊ご紹介します
今回紹介する絵本を読むことで、山に行った際にもより楽しめること間違いなし!
動物探しに夢中になれる『もりのえほん』

4~5歳向け絵本1冊目は『みんなでたのしむ もりのえほん』です
文字はなく森の絵の中からひたすら動物を探す絵本です
筆者は4歳にならなくても楽しめると思いますが、出版社の対象年齢が4歳としているので4~5歳向けとして紹介します
ひたすら動物を探すのもいいですが、筆者おすすめの楽しみ方はそれぞれのページの樹木に注目してみることです
松や杉、コナラ、桜、ページごとに様々な木々を見つけることができます
また、ただ森の絵が延々と描かれていると侮るなかれ、絵だけなのにしっかりとストーリーが想像できるのです
最初は森に入っていく場面、ぐんぐんと森を進むと最後から1ページ手前の見開きでは高台から今まで来た道を見返しています
最後の最後のページには2人子どもが立っています
彼らが森を歩くその視線をずっと描いてきたのだろうかと思わせる展開です
親子で動物を見つけたり、ストーリーを想像しながら楽しめる絵本です

この子どもたちは森に住む幽霊だと思うよ

ケケちゃんはなんでもホラーにするんだからw
森から海までの壮大な道のりを1冊に……『山に木を植えました』

続いて紹介するのは、『山に木を植えました』です
この絵本を監修している畠山重篤さんは漁師さんで山に木を植える活動をしています
山に木を植えると海の生態を守ることができます
一体どういうことでしょう
山に木を植えると、落葉が腐ってできた腐葉土の中でフルボ酸鉄という化学物質がつくられます
それが、川や海に運ばれ海藻や植物プランクトンを育てます
その植物プランクトンを動物プランクトンが食べ、小魚が食べ、大きな魚が食べるという食物連鎖が起こります
山に木を植えることで海の森を育てているのです
自然界が繋がっているという抽象的な事象をわかりやすい絵で表現してくれる絵本です

森の丸いのが海に流れるんだよ

そー。フルボ酸鉄っていうんだって
チャーミングな冬芽の顔を楽しむ『ふゆめがっしょうだん』

最後にご紹介するのは『ふゆめがっしょうだん』です
こちら1986年に「かがくのとも」から装丁を新たに出版されたものです
冬になり葉っぱが落ちてしまったところに顔ができ、髪の毛のような木の芽が生えます
そんな彼らが『キャベツくん』でおなじみ長新太さんの歌詞で歌いだします
春が待ち遠しく、つい笑顔になっちゃう冬芽に親子で笑かされちゃいました
福音館書店から毎月出版されます、『かがくのとも』は5~6歳の子どもたちを科学の世界へいざなってくれます
科学好きは必見の季刊誌です

しっしっし、変な顔~

ママ、さんごじゅの顔がお気に入り。ケケちゃんは?
山や森にでかけよう!何に出会えるかな?
以上、山や森、樹木に関する絵本を年齢別に10冊紹介いたしました
今回は以下の観点でおすすめな絵本を集めました
- 0~2歳では、木が実ったり、落葉したり、木々の移り変わりを感じられる絵本
- 3歳では、短めのストーリーで山や森で楽しみが増えそうな物語絵本
- 4、5歳以降では、木の種類や自然の繋がりを学べる科学絵本
少し知識をつけるだけで、いつも何気なくそばにある自然が輝いて見えます
そんな体験を親子でしてみるのはいかがでしょうか
興味を持った絵本があったら是非読んでみてください
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