
こんにちは、クワトラケのニケ@KuwathraceNikeです
年間1000冊以上読み聞かせをする2児の母である私が本業のエンジニアの知見を活かして「STEAM教育」に役立つ絵本を紹介しています
今回は満を持して「STEAM教育」の「A」(Liberal Arts)についての絵本を紹介します!
中でも、今日、重要性が取り沙汰されている「お金」についての本を11冊厳選しました
STEAM教育について
【5分で読める】STEAM教育とは?何を学ぶの?簡単に解説
この記事では、
・小学校でおこなわれる金融教育に先んじて「お金」の知識をつけてほしい
・はじめてのおつかいに行かせてみたい
・今後のグローバル人材の3種の神器(英語・IT・会計)を身に着けてほしい
・お金で苦労しない人生を送ってほしい
といった方に向けて、数字の練習からお金の使い方やお金の運用についてまで、
さまざまなお金の絵本を年齢別に紹介します
絵本のあらすじと絵本から学べる事を書いていますのでご一読ください!
これまでたくさんの絵本を子どもたちに読み聞かせてきた親としての知見と、自身も本業や副業、投資でお金を稼いでいる投資家としての知見を活かして
- 0~2歳では、数字を楽しみながら学び、お買い物ごっこを通して「お金」に親しみがもてる絵本
- 3歳では、短めのストーリーでお金について学べる物語絵本
- 4、5歳以降では、お金の4つの側面をより深く学べる絵本やイラストが多い児童書
を基準に11冊厳選しました

紹介するすべての本を1歳娘と4歳息子と実際に一緒に読んでいます
紹介される本だけを知りたいという方は、目次から飛んでください
そうはいっても万人が読んでる人気の本が知りたいという方はこちら!
お金を貯める・稼ぐ・増やす・使うの4要素すべてこの1冊で学べます
対象は10歳からと絵本を卒業した小学校高学年のお子さんに人気です
リベラルアーツとは?

Liberal Arts(リベラルアーツ)って何?

リベラルアーツと読みます
一般教養科目という意味です
「リベラルアーツ」とは一般教養科目のことで、「Humanities(人文科学)、Social sciences(社会科学)、Natural sciences(自然科学)」の3分野に分けられます
人文科学 | 社会科学 | 自然科学 |
---|---|---|
人間と文化を研究 | 社会での人々の行動を研究 | 自然現象の法則を研究 |
歴史・言語・心理 etc… | 経営・経済・政治 etc… | 数学・物理・化学 etc… |
「Humanities(人文科学)」は人間と文化を研究する学問で歴史・言語・文字・心理・宗教などの研究。
「Social sciences(社会科学)」は社会での人々の行動を科学的に分析する学問で経営・経済・政治・法律などの研究。
「Natural sciences(自然科学)」は自然現象そのものの法則を研究する学問で数学・物理学・化学・地学などが研究されています
当ブログ「STEAM US」では、自然科学は「STEAM教育」の「STEM」分野に相当すると考えます
「A」としては主に人文科学や社会科学の内容を中心に発信していきますので、よろしくお願いします!
学校で学ぶ金融教育とは?
今回紹介するのは「お金」についての絵本です

どうして小中高で「お金」の勉強がはじまったの?

金融教育で何を学ぶの?
一人で買い物も行けるし、お年玉だって貯金してるよ
小学校では2020年、中学校は2021年、高校で2022年に金融教育が必修となりました
なぜお金について学ぶのか?
どうして、今、「お金」について学ぶ必要があるのでしょうか?
理由は、
- 「お金=不浄なもの」ではなく生活していくうえで欠かせないものだから
- スマホや電子マネーが普及してお金の存在を認識しづらくなったから
- 職業のIT化によりパソコン1台で仕事が完結する大人が増えたことで「仕事とお金」の関係が見えづらくなったから
- 少子高齢化といった社会の変化により以前より人生が不確実だから
- 世界と比較して日本人の金融リテラシーが低いから
上記のように、生活環境の変化と経済社会の変化、世界の変化に対応するため「お金」について学ぶのです
お金について何を学ぶのか?
では、「お金」について何を学ぶのでしょうか?
お金には以下の4つの側面があります。
- お金を貯める
- お金を稼ぐ
- お金を増やす
- お金を使う
この4つのポイントを今後学んでいき、生活や経済、世界が変化しても柔軟に対応できる人材を増やしていくことを目的にしています
この記事でも上の4つのポイントを意識しながら絵本を紹介しています
お金を知る前に数や物の名前について学ぼう!0-2才向け絵本
お待たせしました!いよいよ絵本の紹介です!
この時期の子どもたちは、まだ、言葉はスラスラと話せないけれど、周りの大人の話し声を聞いて日々成長しています
特にこの時期の子どもたちは繰り返し文やオノマトペが大好き
毎回、大きなイラストで短い文章、オノマトペを多用しており、各ページの構成が同じで繰り返されている絵本を選んでいます
その中でも今回は、お金の計算につながる数の絵本とお買い物シーンを描いた絵本を3冊紹介します
赤ちゃんが喜ぶビビッドな色合いで数字を学ぶ『いっこ にこ』

1冊目は『Sassyのちいくえほん いっこにこ』です
こちら0歳児から数字と日本語特有の単位について学べます
「いるか1とう、にわとり2わ」と単位付きで数字を紹介しており、後ろに繋がる音によって数字の読み方も変化することを自然と理解できます
また、赤ちゃんが喜ぶビビッドな色使いもおすすめポイント!
中央大学の山口真美教授が、
赤ちゃんの好きな色ランキングは順に「青、赤、紫、オレンジ、黄色」だと仰っています
「青、赤、紫、オレンジ、黄色」が不断に使われた『いっこ にこ』、赤ちゃんが喜ばないわけないですよね

けっちゃん、けっちゃん

それは、お兄ちゃん(ケケちゃん)じゃないよ、ゴリラだよ(笑)
数の絵本のド定番!エリック・カールの『1,2,3 どうぶつえんへ』

数字の絵本としてロングセラーの定番、『1,2,3どうぶつえんへ』
こちら、文字はなく各ページに数字の数の動物がエリック・カール調で描かれています
親子で数字を数える練習をしてみましょう!
0-2歳の低年齢であれば分厚い紙でできた↑のボードブック版が破れなくておすすめです
もう少し年齢があがれば↓の通常の絵本バージョンをご検討ください


わんわん、わんわん

それは、ライオンだね~
娘は「4足歩行=わんわん」「2足歩行=息子の名前」という認識のようです
絵本を見ながら買い物ごっこをしてみよう!『おかいもの』

3冊目は絵本を見ながらお買い物ごっこが楽しめる『おかいもの』です
色鉛筆で描かれた美しい絵本で、八百屋さん、魚屋さん、パン屋さんを巡ってお買い物をします
親子でお買い物ごっこしてみてもいいですね!
何を買おうかなとコミュニケーションをとることで発話も促せるおすすめ絵本です
なにより、Kindle Unlimitedの会員であれば無料で読めます!
この絵本だけで月額980円の元が取れますね


あっあっあっ

ビスケットおいしそうだね~。おやつにしようか
ストーリーが理解できるようになったら読みたい3才向けお金の絵本
3歳は、たくさんの言葉を覚えて、自分でストーリーをつくってお話しするようになります
そんな3歳児にぴったりな短めのお金に関する物語絵本を紹介します
お金にまつわる「4つのポイント」をおさえられるように選書しています
- お金を貯める
- お金を稼ぐ
- お金を増やす
- お金を使う
紙製のお金でお買い物が楽しめるおもちゃ絵本『おかねタウンでおかいもの』

まずは、付録のお金と商品で楽しく遊べる『おかねタウンでおかいもの』をご紹介します
おじいちゃんおばあちゃんにお小遣いをもらったタヌキの兄弟が、福沢諭吉が案内するおかねタウンでお買い物をします
この絵本を読み進めながら、「お金を使う」ことに関して学ぶことができます
筆者宅では、現実世界でお手伝いをすればこのお金をお小遣いとして渡すようにしています
お金が貯まれば、また絵本を開いてお買い物をしています
そうすることで、「お金を貯める」「お金を稼ぐ」についても学べますよ

お風呂掃除は310万円?

100円で勘弁してwww
子どもにとっては抽象的で難しい、商品の価値について学ぶ『おかねをつかう』

次に紹介するのは『おかねをつかう!』です
初めての絵本でもぴったりな少ない文字量で、文字にあわせて声の強弱を変えて読むとお子さんも楽しめること間違いなしです!
ウサギの世界では、にんじんをお金がわりにしています
ウサギのサニーはにんじんを3本もっているので3つのおもちゃがほしい
ロケットのおもちゃはにんじん2本分の価値
ぴょんぴょんホッパーはにんじん3本分
ふわふわのトランポリンのお城はにんじん100本分
にんじん3本では、絶対3つとも買うのは無理。サニーはどうするのでしょうか
大人であればあたりまえのお金の足し算ですが、子どもにとっては難しいのかもしれませんね
こちらは2冊シリーズで『おかねをかせぐ!』という絵本も出版されています

『おかねをつかう!』と『おかねをかせぐ!』を両方読むことで「お金を貯める・稼ぐ・使う」の3要素について学ぶことができます
将来の夢を考える際に、そこからどうやってお金を稼ごうかと考えられると素敵ですね

ニンジンがお金って変なの~

でも、ニンジンって価格変動があまりないから貨幣として利用するにはいいかもしれないよ!
あ、腐るからだめか!
100円の価値って商品によって違う!?『100円たんけん』

洋書に続いて、次は日本人作家「中川ひろたか」さんの『100円たんけん』をご紹介します
ぼくとおかあさんが100円ショップにお買い物にでかけて、気付きます
全部の商品が100円だけど、「これが、たったの100円?」と思ったモノは購入するけど、
「これが、100円もするの?」となれば買わない
みんなその値段にみあっているかを考えているのだと……
ならば、「街中で100円で何が買えるか、探検にいこう!」ということになりました
こちらの本では、お金の4つの側面からは少しそれますが、お金の価値を学ぶことができます
その商品に対してその価値は安いのか?高いのか?を考え、賢くお金を使うきっかけになることでしょう

牛は豚よりちょっぴりしか買えないのに牛が勝ちなの?

え、、でた難しい質問。
ここで言いたいのは、同じ量のお肉を買おうと思うと、牛肉の方がたくさんお金を払うことになるやろ
だから、牛肉の方が高級で金メダルかけてるねん

ちなみに、作者の「中川ひろたか」さんはみなさん聞いたことがある『せかいじゅうのこどもたち』や『ともだちになるために』、『にじ』も作曲しています
なんと多彩っっっ!!
大人もこの本から経済を学ぶ『わらしべちょうじゃ』

次に紹介するのは、大人も読んでおきたい!『わらしべちょうじゃ』です
あらすじは、みなさんご存じの通り、
藁と物々交換をして最後には屋敷が手に入るというストーリー
以前、梶井厚志さんが『わらしべ長者の経済学』という表題で雑誌寄稿されていました
そこから経済学を学ぶ話として頻繁に取り上げられるようになります
ちょっといいものに交換していっただけのラッキーな話ではなく、物々交換した人はみな、それに価値があるとして交換に応じています
双方にメリットを感じて交換しているわけです
商品に対して付加価値をつけたり、商品に付随するリスクを負ったり、創意工夫をして商売をしていたのです
まあ、ここまで難しい話は大人が楽しむくらいで留めておいたとしても、「お金の前はこうやって物々交換していたのよ」と話しながら絵本を楽しむのはいかがでしょうか

ケケちゃん、ボウケンジャーのロボットと交換してもらいたい

何を交換するの?
お金について詳しく学べる4-5才向け絵本
4歳以降はいろいろなことに興味をもち、少し難しいことでも理解できる年齢です
そろそろ大人が声をかけなくてもお買い物ができたり、定期的にお小遣いをもらったりする子もいますよね?
そんな子たちが両親と楽しめる少し難しい物語絵本やイラストたっぷりの児童書を4冊ご紹介します
それいちばんほしいかね??『おさいふのかみさま』

1冊目は『おさいふのかみさま』を紹介します
おばけの少年、ばけばけはお母さんからもらったお小遣いで買い物をしようと出かけていきます
ですが、何かを買おうとする度におさいふのかみさまが現れて、「それが一番ほいしいかね~~」と言ってきます
ばけばけはそんなお節介な神様に悩まされながらも、いったい何を買うのでしょう
『おさいふのかみさま』では、「お金の使い方」が学べます
お小遣いをもらって自分で考えて商品を買ってみる。4、5歳でそんな経験ができたらいいですね!

ケケちゃん、ピアノ毎日頑張ってるから、お小遣いもらって、ゴーオンジャー買うの

そうだね。まだ売ってるといいね!
稼ぐと貯めると使うについて学べる『かあさんのいす』

2冊目に紹介するのは『かあさんのいす』です
日本の金融教育は遅れているといわれています
絵本業界でも日本語のお金に関する絵本は探すのが大変ですが、英語の絵本はたくさんあります!
今回は、その中から日本語訳が出版されているものを選びました
興味があれば原文でも読んでみてください
わたしの家はある日火事で全焼してしまいます
そんな中、わたしとかあさんは食堂で働いて稼いだお金を大きなビンに貯めはじめました
かあさんのために仕事から帰って足を伸ばせるバラ模様のビロードの椅子を買うことにしました
さて、お金を貯めて椅子を買うことはできるのでしょうか
『かあさんのいす』では、お金を稼ぐ、貯める、使うについて学ぶことができます
この本は3冊のシリーズ本で他にも『ほんとにほんとにほしいもの』と『うたいましょう おどりましょう』が刊行されています
3冊すべて少しずつ話が繋がっていて、わたしも少しずつ大きく成長していきます
『うたいましょう おどりましょう』ではついに、自分たちでお金を稼ぐ方法を考え、実践していきます
アメリカでは、レモネードやクッキーを販売して幼いころからお金を稼ぐことがあたりまえです
これらの本を読んで、幼いころから自分で稼ぐことを意識付けられるといいですね
英語のお金に関する絵本まとめ
28 Children’s Books About Money

ケケちゃんもピアノ上手になったらお小遣いもらえるかな?

そうねぇ、今度ばあばのために弾いてあげようか!
経済の父「渋沢栄一」の玄孫が監修『しごとってなあに』

次は、渋沢栄一の玄孫「渋澤健」さんが監修した『しごとってなあに?』です
この絵では、「しごとってなあに?」という質問に対して、「誰かの役に立つことをしてありがとうとお金をもらっているんだ……」
「ありがとうとありがとうを繋げていくのが大人の仕事なんだ」と渋沢栄一さんが解説してくれます
渋沢栄一さんとは「経済の父」と呼ばれ、約500件もの企業の設立に携わった方です
2024年に導入される10000円札の肖像画に顔写真が採用されます
渋沢栄一さんの著書『論語と算盤』も改めて話題となっています
この絵本では、『論語と算盤』の概要を説明しながらお金を稼ぐことについて学べます
子どもたちがどうして働くのかな。将来何になりたいかな。と考え始めたら読んでみてください

ケケちゃん将来、おばけの研究者になりたい

柳田國男みたいでかっこいいじゃん
これでお金についてはバッチリ!『あそんでまなぶ はじめてのおかね えほん』

最後にご紹介するのは『あそんでまなぶ はじめてのおかね えほん』です
少し分厚い児童書ですが、全ページフルカラーでクイズや迷路をしながらお金について学ぶことができる本です
冒頭、姉弟が「まほうのさいふ」をもらうのですが、これは彼らの未来でもらうはずだったお金なのです
そのお金を使い込んでしまい後悔するというSFチックなストーリーが4歳の息子でも楽しめたようで、飽きずに最後まで読めました
この一冊でお金とは何か、お金の使い方、稼ぎ方、人生でかかる費用についても学べます
お小遣いを渡す際に一緒に読んでみてはいかがでしょうか

ケケちゃん、クイズ全部せいかーーい!
お金で苦労することがないようにお金について学びましょう
以上、お金にまつわる絵本を年齢別に11冊紹介いたしました
今回は以下の観点でおすすめな絵本を集めました
- 0~2歳では、数字を学び、お買い物ごっこを通して「お金」に親しみがもてる絵本
- 3歳では、短めのストーリーでお金について学べる物語絵本
- 4、5歳以降では、お金の4つの側面をより深く学べる絵本やイラストが多い児童書
今回の絵本の紹介をきっかけに親子でお金について考えてみましょう
きっとその知識は人生に苦悩したときに役に立ってくれると思います
興味を持った絵本があれば読んでみてください!
様々な方法で絵本を探したのですが、幼児向け絵本でお金の増やし方を書いている本は見つけられませんでした
良い絵本があれば是非、ご紹介お願いします!
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